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第243回研究例会

「選書ツアー論議」のおかしさ


研究例会は、日本図書館研究会の会員・非会員を問わず、どなたでも自由にご参加いただけます。事前の申込等も必要ありません。
日時:
2007年4月27日(金)19:00〜21:00
会場:
大阪市立弁天町市民学習センター 第3研修室
大阪市港区弁天1−2−2−700オーク2番街7階
地下鉄中央線「弁天町」西口2A出口より徒歩3分。JR環状線「弁天町」駅下車北口より徒歩3分
電話:06-6577-1430
発表者 :
田井郁久雄(広島女学院大学)
テーマ :
「選書ツアー論議」のおかしさ
要旨:
 北海道の図書館で「選書ツアー」という試みが始まって数年が経つ。その後,いくつかの図書館で実施されているが,その結果選書内容にどのような影響があり,蔵書の構築やサービスの活発化にどのようなメリットがもたらされたのかといった,図書館の現場にとって役に立つ実証的な分析や報告もなされていないし,現実にも実施自体がそれほど広がってはいないようである。しかしその一方で,選書ツアーについての「論議」の方は当初から現在に至るまで奇妙なまでに過熱して,実態には不釣り合いなほど大袈裟な議論になっている。また選書論についての論文のテーマとされながら,ただし実際の選書には役立たないとわざわざことわり書きが付けられたりする。実務を論じながら,実務よりも論議の方が興味の対象になり,論議が論議されているのである。発表では,あらためて「選書ツアー」を実務として等身大に見ることにより,現場から離れた場で展開される選書論議のおかしさについて考えてみたい。