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第242回研究例会

"図書館"につながる魅惑の本と図書館用語

誤用の指摘は専門職の責務


研究例会は、日本図書館研究会の会員・非会員を問わず、どなたでも自由にご参加いただけます。事前の申込等も必要ありません。
日時:
2007年3月9日(金)19:00〜21:00
会場:
大阪市立難波市民学習センター 第2研修室
大阪市浪速区湊町1-4-1(OCATビル4階)
地下鉄御堂筋線なんば駅(北西・北南改札口)より西へ、地下街なんばウォーク、OCATウォーク(ムービングウォーク)を通り徒歩約5分。四つ橋線(北改札口)、千日前線・近鉄線(西改札口)の各なんば駅からは徒歩2〜3分。JR大和路線(関西本線)JR難波駅はOCATビル内(B1F)
発表者 :
志保田務(桃山学院大学経営学部)、藤間真(桃山学院大学経済学部)
テーマ :
"図書館"につながる魅惑の本と図書館用語:誤用の指摘は専門職の責務
要旨:
 『図書館戦争』(既刊2冊)は図書館を扱った魅力的な小説である。こうした、タイトルなどが図書館に繋がる著作を「図書館に"繋がる"本」と呼ぶこととして論議を進める。前掲書は「図書館の自由に関する宣言」を柱に立てている。だが柱の一本としておられる「すべての不当な検閲」は「すべての検閲」のはずである。もっともフィクションで図書館に"繋がる"本は少数派である。多数は図書館利用に直結する本である。そうしたなか一書はOPACのフル表現を"アウトライン・パブリック・アクセス・カタログ"と誤っている。レファレンス ・ライブラリアンを「レファレンサー」とする例もある。こうした本への書評が図書館員によってされているが、上記のような点は突かれていない。図書館専門職は、図書館用語に敏感でないのだろうか。
  図書館用語への意識的な挑戦とうかがえる用例がある。「レファ本」という表現である。さらに、最近図書館専門家?が自らを「レファレンジャー」と称する著作を見た。面白ければ、専門用語がなんであれ、使って良いのだろうか。 学問は専門用語の定義をもって始まると考えるが、図書館専門職たちの意識はどうなのか。事実関係の記述についての疑問も少々ある。こうした点のいくつかについて検討する。