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第232回研究例会案内

船橋市西図書館蔵書廃棄事件判決の位置づけと法理論


日時:
2006年1月16日(月)19:00〜21:00
会場:
大阪市立弁天町市民学習センター
大阪市港区弁天1−2−2−700オーク2番街7階
J地下鉄中央線「弁天町」西口2A出口より徒歩3分。JR環状線「弁天町」駅下車北口より徒歩3分
電話:06-6577-1430
発表者 :
前田稔(東京学芸大学)
テーマ :
船橋市西図書館蔵書廃棄事件判決の位置づけと法理論
要旨:
 最高裁判所は7月14日に、船橋市西図書館でおこなわれた蔵書廃棄を国家賠償法上違法である宣言をした。「独断的な評価や個人的な好み」で資料を廃棄することは、「校正に図書館資料を取扱うべき職務上の義務」に反すると明示されたのである。
 図書館の自由が単なる業界内の指針でなく、法的な義務であることが確認されたことで、資料の廃棄には今後さらに慎重な手続きが求められ、それは資料選択についても同様であるといえよう。
 理論的には、公立図書館が「思想、意見等を公衆に伝達する公的な場である」と定義されたことは、アメリカ図書館協会が推進してきたパブリック・フォーラム理論との関係で興味深い。また、表現の自由理論の枠組み内で解釈することをせず、思想伝達の観点から原理的に理論を構築している点について、アメリカにおける学校図書館裁判との類似性も指摘する予定である。