TOP > 『図書館界』 > 68巻 > 4号 > / Last update: 2016.11.20
本稿は,大学図書館におけるプリント・ディスアビリティがある人々に対する障害者サービスの効率的実施に向けた課題を検討する。立命館大学図書館における図書館資料のテキストデータ化を事例に,障害者差別解消法が規定する「過重な負担」を枠組として考察する。結論として,利用の上限などの制限の撤廃,データ提供までの期間の短縮,ウェブ・アクセシビリティの改善,大学図書館間の連携,大学全体の障害者支援としての予算措置,ノウハウの継承,出版社との連携,障害がある学生などと図書館との建設的対話の機会の8点を指摘した。
(うえむら かなめ 立命館大学人間科学研究所 図書館総合研究所)(まつばら ようこ 立命館大学大学院先端総合学術研究科)