TOP > 『図書館界』 > 60巻 > 5号 > / Last update: 2009.1.16

《論文抄録》
『図書館界』60巻5号 (Jan., 2009)

フィルタリングソフトの性能と公共図書館への導入状況に関する実態調査

矢作明子,辻慶太

 日本の公共図書館におけるフィルタリングソフトの導入状況と性能を調査した。まず公共図書館155館において,都道府県立は85.3%,市区町村立図書館は76.9%がソフトを導入していること,導入ソフトにはi‐FILTERやInterSafeが多いことが示された。
 性能調査では上記2ソフトが稼働する端末で検索を行い,4,640件のWebページを調査した。結果,「学校裏サイト」といった新しい概念に対しブロック漏れが起きやすいこと,有害ページのブロック率はi‐FILTERの方が高く,逆に無害ページの誤ブロック率はInterSafeの方が低いことなどが示された。

(やはぎ あきこ 芝浦メカトロニクス株式会社)
(つじ けいた 筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)