《論文抄録》
『図書館界』49巻3号 (September 1997)
司書形成における養成と研修
塩見 昇
司書養成カリキュラムの改訂が30年ぶりに行われ,養成教育が新たな段階を迎えている。プロといえる司書の形成は,資格取得の初期学習に始まり採用試験,そして現場における日常活動の中で利用者のニーズに鍛えられ,自主的・主体的な研修,職務上の制度的な研修等,一連の学習過程を経て長期的に達成されることであり,司書としての生涯発達の過程と把握するのが適当である。
図書館界には現に多様な研修機会があるが,そうした視点での見直し・改善が必要であり,さらに養成機関と図書館現場が提携しての司書のリカレント型研修を県域等で具体化することが今後考えられるべきである。