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日本図書館研究会評議員会報告

日 時:2016年6月5日(日) 13時30分〜16時40分
場 所:大阪府立男女共同参画青少年センター(ドーンセンター)5階特別会議室
出席者:《評議員》北海道:佐々木孝一 東北:新 出 関東:呑海沙織、石川敬史、芦川 肇、
藤倉恵一 東海:田中敦司、立花明彦 近畿:川崎千加、原田隆史、脇坂さおり、石橋進一、
渡邉斉志、村上泰子、佐藤毅彦、田口瑛子 中国:杉野 築 四国:松村信子 九州:永利和則、
山口真也(以上20名)
《事務局長》松井純子
《理 事》赤澤久弥、狩野ゆき、岸本岳文、木下みゆき、志保田務、日置将之、前川敦子、前川和子、
南 亮一、村岡和彦、渡邊隆弘
《監 事》西村一夫、深井耀子
《事務局》飯田寿美、松井 宏
議 題:案件1 2015年度事業報告
    案件2 2015年度決算報告
    案件3 2015年度会計監査報告
    案件4 2016年度事業計画案
    案件5 2016年度予算案
議 長:永利和則
審議の概要
 はじめに評議員の出席状況と会の成立要件の確認を行った。評議員定数25名中、出席20名、欠席
5名(委任状提出者5名)。会の成立要件である過半数を超えており、会が成立していることを宣言。
前田章夫理事長が病気入院中のため、理事長挨拶を省略。議長に永利和則氏を選出し、審議を開始
した。概要は次のとおり。
《審議》
案件1 2015年度事業報告(説明者:事務局長)
評議員会の時点での会員数は、個人745名、団体393機関。2015年度末での個人会員数は741名(2014年
度末752名)、団体392機関(同396機関)。昨年度より減少しており、会員数の維持は厳しい。主な活動
は『図書館界』67巻1〜6号の発行、第57回研究大会・図書館学セミナー・研究例会(年間7回)・ブロッ
クセミナーの開催、研究グループ助成、図書館研究奨励賞の授与など。
案件2 2015年度決算報告(説明者:事務局長)
『界』68巻1号p.44-45掲載の内容にもとづき、一般会計・特別会計・第2特別会計の各決算について
説明。
案件3 2015年度会計監査報告(説明者:西村監事)
『界』同号p.46に掲載のとおり報告。
《質疑と意見》   ※○評は評議員、○理は理事、○議は議長
○評 研究委員会・編集委員会の各活動費の余剰金の取り扱いについては異論ない。後で見てわかるよ
うに、経緯や透明性の確保に務めてほしい。また、研究会活動で最も注力しなければならないのは会員
獲得・広報である。出版活動が実際に会員獲得につながる内容かどうか。『界』のOA化も考えてよいの
では。特別会計の柔軟な運用を考えてほしい。
○評 予算と決算に差がある費目は見直してもよいのでは。バランスのよい予算の建て方につなげてほ
しい。
○理 「予算と決算に差があるもの」とは、具体的に言うと「組織強化費」の執行がゼロである。会員
獲得のためのパンフレットを作成するには予算額が中途半端と反省している。見直しは今後考えたい。
また、不足分は予備費から支出したい。「国際交流費」も執行ゼロだが、これは海外からの来賓や他団
体との国際交流事業のための臨時的予算である。ここ数年執行されていないが、やむを得ないと考えて
いる。さらに特別会計の「上海市図書館学会との交流費」も執行がなかった。これは、上海の『図書館
雑誌』を『界』に翻訳・転載する時の翻訳料を支出していたが、近年転載がないので見直したい。
○評 日図研の会員数の現況などのデータが見当たらない。以前は評議員会資料として提出されていたが。
○理 事務局の不手際であった。本会の会員数は、例年研究大会の会務報告で報告している。(以下、今
年2月の研究大会で報告した会員数が報告されたが、紙数の都合で省略)
○評 余剰金は「次年度繰越金」の中に含まれていると理解してよいか?
○理 余剰金は一般会計の繰越金に含まれない。まだ戻入されておらず、今年度の収入に表れることにな
る。
○評 繰越金の中に含まれていないのなら、決算額の収入と支出が合わないので、不適切なのではないか。
○理 どういうふうに計上するか考えたが、2015年度予算案では余剰金や戻入金を想定しておらず、決算
においてそれらを計上する費目がなかったため、繰越金ではなく2016年度に戻入金として計上した。余
剰金を繰越金に含めるべきだったかもしれない。
○評 決算報告は、収入に対する支出を示すもの。収入と支出が合わない決算報告は存在しえない。簿外
のお金はマズいのではないか。
○議 監査のご意見は。
○監 評議員のご意見が本来かと思う。2015年度決算報告の「次年度への繰越金」は、収入の合計から
支出の合計を引いた4,207,610円になるべきだと考える。
○議 繰越金については、決算額の収入の合計である13,339,777円から支出の合計を引いた4,207,610円
になる。決算報告に書かれている3,868,217円を引くと339,393円。余剰金の額はこうなると推察される
が。
○理 繰越金に余剰金を加えるべきとのご意見なので、修正したい。だが、今おっしゃられた余剰金の
額は2015年度の余剰金になる。余剰金は2014年度以前にも発生したので、その額を含めて戻入させた
というのが今回の変更点の一つである。2014・15年度の余剰金を含めて2016年度に戻入の方針を取っ
たので、2014年度の余剰金はまさに簿外になっている。
○評 2014年度決算に遡って修正するのは大変なので、14年度の余剰金を15年度に繰り越す、つまり
「前年度よりの繰越金」が2015年度予算と決算では変わることにしないと合わないのでは。15年度の
収入の決算額に14年度の余剰金を加え、さらに15年度決算の「次年度への繰越金」に2014・15年度の
余剰金を加えるのがよいのではないか。
○評 そうではない。2015年度決算の「前年度よりの繰越金」を変更するということは、14年度決算報
告・15年度予算案の誤りを認めることになる。それは昨年度の評議員会で了承済みである。だが、年
度途中で新たな収入が見つかった。自治体でもある話だが、その年度の収入に挙げている。14年度に
は挙げられない。
今回の評議員会でやるべきは、15年度決算報告で「次年度への繰越金」の計算ミスがあった。その記載
の誤りの了承を得ることが第一。もう一つは、2016年度予算案について、これまでの経過から14年度の
余剰金を15年度の「雑収入」の中の雑収入のような形で挙げて、審議することだ。
○評 2014年度の余剰金を16年度予算で処理するのか。
○評 2014年度余剰金は、15年度で発見されたので。
○評 それだったら2015年度一般会計予算ではないのか。14年度の余剰金が15年度中に発見されたなら、
15年度の「雑収入」に入れるのか「前年度よりの繰越金」を訂正するのか、どちらかではないか。15年
度の「雑収入」とし、その年度の決算に入れるか、それとも14年度決算が間違っていたので「前年度よ
りの繰越金」の計算をやり直すか。建前は後者だと思うが、手続きが大変なので前者という提案は理解
できる。
○議 2014・15年度の余剰金を「雑収入」として取り扱うか、「前年度よりの繰越金」の修正とするか、
どちらかという意見が出ているが、ほかにご意見は。
○評 決算額が増えるということか。それであれば、2015年度に見つかったものは、決算額を増やして
16年度に繰越金として計上することが妥当と思う。
○評 意見が出尽くしたと思うので、あとは事務局で決定すればよい。遡って処理するのは大変だし、
小さな会計所帯なので、今回で決着をつけていただきたい。
○理 それでは、2014年度の余剰金は15年度の「雑収入」に計上し、15年度の余剰金は「次年度への繰
越金」に計上することとしたい。15年度の決算額は14・15年度の余剰金を加えた額を計上したい。
《採決》
案件1は全員賛成。案件2は、事務局による訂正を行うことを条件に、賛成18・反対0・保留1。案件3
は賛成15・反対1・保留3となった(いずれも議長を除く)。いずれも賛成多数で可決・承認された。

《審議》
案件4 2016年度事業計画案の提案
(説明者:事務局長、赤澤理事)
『界』同号p.46に掲載の内容について、事務局長が説明を行った。
案件5 2016年度予算案の提案(説明者:事務局長)
『界』同号p.46-48に掲載の内容にもとづき、一般会計・特別会計・第2特別会計・第3特別会計の各予算
案の説明が行われた。
《質疑と意見》  ※○評は評議員、○理は理事、○議は議長
案件5と案件6について一括して質疑を行った。
○評 特別会計の目的について。「役員選挙費」や「上海市図書館学会との交流費」が特別会計に含まれ
ているが、なぜか。特別会計の独立性が重要と思う。
先ほどの審議の際の説明により、2015年度までの余剰金は繰越金に含めた形で修正されるということなの
で、予算案の「雑収入」は10,000円が妥当と思うが、このままでよいか。
第3特会(75周年記念事業)は、会合費等を一般会計の「予備費」から支出するなら、特別会計の意味が
ないのではないか。本来、第3特会から支出すべきで、その方が整合性が保たれると考える。
○評 「役員選挙費」は数年前にも議論があって、特別会計になったと記憶している。経緯を説明してほ
しい。
○評 第3特会に予算を繰り出すのであれば、どの程度の事業を想定しているかを事業計画の中に入れてほ
しい。500万円分の記念事業の計画を立てているのか、それとも事業はまだわからないが予算だけは、と
いうことなのか。事業計画として具体的な説明が必要と思う。『界』68巻1号に掲載の前田理事長の文章
(p.38)に「75周年記念誌」とあるが、記念誌の出版と特別会計における出版との整合性、あるいは第3特
会の出版物とそれ以外の出版物をどう区別するのかについて説明してほしい。記念事業の中でシンポジウ
ム等が開かれるのであれば、その費用と第3特会との関係はどうなのか。
○評 第3特会への一般会計からの繰出しは2016年度のみで、17年度からは余剰金が発生しても繰り出さな
いと理解してよいか。
○評 第3特会に「16年度決算」の項目があるが、予算案なので不要では。
○評 『界』OA化のJ-STAGEへの移行は、今の仕組みでの移行と考えてよいか。見通しや課題があれば提示
してほしい。
○理 「役員選挙費」について。特会に「役員選挙費」が入っているのはおかしいとの指摘を例年受ける
が、結論は従来どおりのままであった。しかし役員選挙費は日図研本体の運営に関わる費用であり、一般
会計に移すべきとの考えも肯ける。これについては、評議員の皆さんから一般会計がふさわしいという意
見が強ければ、次年度から変更したいと思うがいかがか。また「上海市図書館学会との交流費」について
は、国際図書館学セミナーを日中のどちらで実施するかで予算が変わってくる。3年に1度、中国で開催す
る年は、日本から派遣するため、30万円の予算が必要となる。今年度がそうである。この点について異論
があれば、検討したい。第3特会について。一般会計の「予備費」から会合費や通信費を出すのは、あくま
で2016〜17年度の措置と想定している。金額もわずかであろう。正式に企画を実行する場合は、当然第3特
会から支出する。「一般会計からの繰入れは2016年度限りか」という質問について。これは、研究委員会
と編集委員会の費用の渡し方に関係する。各委員会の予算は、評議員会の承認を得られれば各委員会に一
括して渡し、委員会はこれを使って活動する。費用の運用は各委員会に任せ、決算で余ったら戻入させる。
したがって今後も戻入は発生する可能性があるので、この額を第3特会に繰り入れることになると考えてい
る。75周年記念事業の内容については、ほとんど具体化していない。前田理事長の文章にある「記念誌」
が確定している程度で、新たな出版物の企画も検討段階であり、公表できる状況ではない。75周年の当該
年度中のイベントもあり得るが、今後検討する。
○理 『界』OA化について。昨年の評議員会でもご意見をいただいたが、会費収入への影響など、ある程度
長期的な検討が必要である。またNII-ELSではエンバーゴは2年であったが、J-STAGEでは1年となる見込み。
会員は無料というのは変わらない。J-STAGEの説明会が8月にあるので、OA化の最適な方法を検討したい。
ご意見を賜わりたい。
○評 戻入金の問題は、先ほどの修正内容がうまく伝わっていない。2014年度の余剰金は15年度の「雑収
入」として計上し、15年度の余剰金とともに16年度に繰り越すということなので、未使用の金額がどこに
あるかだけの問題であり、今後戻入金は発生しないと理解している。よって、第3特会へ繰り出される戻
入金はない。したがって『界』68巻1号p.40の右段下から4-3行目と、第3特会の「備考」欄は、一般会員
がわかる形で訂正いただきたい。また、第3特会の予備費の支出を、一般会計と特別会計に横断させるの
はよくない。特別会計(第1特会)の位置付けについて。特会の意味がわりにくくなっているのはよくな
い。特会を出版事業とするなら、「役員選挙費」と「上海市図書館学会との交流費」は一般会計とする方
が説明しやすくなると思うが。
○監 「役員選挙費」は、以前からずっと特別会計に入っていた。会員の増減以外の理由で、一般会計が年
によって膨らんだり減ったりするのを避けたいという説明を、当時から一貫して行ってきた。ただ、評議
員会では「一般会計に」との意見が続いていた。私も、選挙費用は一般会計からと考えている。
○評 特別会計から繰り入れる方法もあるのでは。本来の事務的な経費は、一般会計から出すのが正当と
思う。
○評 経緯をお話しいただいたが、選挙に係る費用を一般会計か特別会計かで判断するのではなく、特別
会計とは何を扱うのかを考えるのが妥当ではないか。各特別会計の規則を定めて運用した方がよいと思う。
○評 事務方の都合として、隔年で予算の増減が生じると支障があるのか。そういうところの混乱はない
のか。
○理 増減が年度ごとに生じることでの支障はあまり感じない。会員数が少なく、予算規模が小さい時期
なら影響もあろうが、今の予算規模で役員選挙費40万円、上海との交流費を足しても70万円規模なら支障
はないと考える。
○監 特に支障はない。特別会計でなければ支障が出るという経験はない。
○議 特会の目的をきっちりした上で、「役員選挙費」や「上海市図書館学会との交流費」は、事務局で
一定整理していただくということでよいか。
○理 余剰金の戻入について確認したい。2016年度一般会計予算案の収入では、14・15年度の余剰金を「前
年度よりの繰越金」に計上。「雑収入」は10,000円に修正。「備考」の戻入金の部分は削除。支出の「第3
特別会計への繰出し」の750,000円は「雑収入から」と特定せず、一般会計の予算から繰り出すことに。ま
た、戻入金の費目が発生するかどうかだが、戻入ではなく繰越金で処理するのであれば、戻入の費目を立て
る必要がない。元々、会計の透明性を確保したいという理由だったが、これで透明性が確保できるなら、繰
越金として処理したいがよいか。
○評 それでは、第3特会の予算約100万は、最初から繰越金を多く見積もって立てているのか。
○理 750,000円は2014年度と15年度の余剰金を見込んだものだが、16年度以降の余剰金はそれほど多額では
ないと考える。
「役員選挙費」の予算をどこに置くかは、評議員の皆さんの意見では一般会計が妥当と。では今年度はこの
ままで、次回役員選挙(2018年度)から一般会計に移すことにしたいが、いかがか。「上海市図書館学会と
の交流費」も、一般会計の「国際交流費」か「研究助成費」に置くこととしたい。趣旨から見て「国際交流
費」の方が妥当か。これも次年度(2017年度)から変更したいと思うが、いかがか。
○議 一般会計の「雑収入」760,000円を10,000円に、支出の「第3特会への繰出し」の備考欄を削除、第3特会
の金額は変更なし、「上海市……との交流費」「役員選挙費」は17年度から変更との提案である。
○評 第3特会の支出の「予備費」の備考欄はどうなるか。
○理 今年度はこのままとし、次年度以降に「予備費」の項目を設けるとしても、備考欄の記述は入れない。
○評 特別会計の予算を明確化するなら、それぞれ独立させる必要がある。備考は削除すべきと考える。
○理 残しておいても影響ない程度と思っている。抜本的に変更したければ次年度からでも問題はないと思う。
第3特会の場合、目的ははっきりしており、最終的に第3特会の費用を一般会計から支出することは想定して
いない。それでも納得されないなら、備考を削除することはやぶさかではない。
○評 第3特会の「予備費」の備考について「削除はやぶさかでない」との説明だが、文面に記述するのは団体
の意思なので、適当では済まされない。必要のない記述はすみやかに削除すべきである。
「前年度よりの繰越金」の欄は、繰越金がそもそもなかったので不要である。また、予備費がなければ立てる
必要がないので、「予備費」の欄も削るべき。
2017年度から変更したいとのことだが、16年度の審議をしており、17年度予算まで責任を持てない。事務的な
困難が伴うのであれば説明してほしい。今年度からの変更でなければ、議論する意味がない。
質問だが、研究大会の収入は、研究助成費と相殺されているのか。
○理 「予備費」の備考は今年度から削除というご意見について、意味がないのであれば削除したい。「前年
度よりの繰越金」は、次年度以降に繰越金が発生すると想定して現段階で設けたが、不要なら削除したい。予
備費自体がなければ項目を立てる必要がない、とのことだが、これは検討させてほしい。
○評 10,000円を差し引いた残りの金額を予備費とし、使わなければ次年度に繰り越せばよいのでは。
○評 通常「次年度への繰越金」という費目は予算にはない。繰越しを前提とする予算は立てない。あるのは
「予備費」では。一般会計予算はそうなっている。
○理 では、第2特会の「次年度への繰越金」もおかしいので修正する。これまでの費目の立て方を踏襲する
だけで検討不足だった。第2特会、第3特会とも、「次年度への繰越金」を「予備費」に修正する。第3特会の
現在の「予備費」は、それ全体を削除する。
○評 評議員会で指摘があった2つの費目をどちらに置くかは、特別会計の性質をどう限定するかに関わって
おり、事務局の一存で決められるものでもないので、検討いただいてからの決断になると思う。「上海市……
との交流費」は一般会計の「国際交流費」、「役員選挙費」も一般会計で、次年度から変更するとの提案であっ
た。次年度の対応を理事会で前向きに検討する、ということを記録に残したうえで採決するということでいか
がか。
○理 正直なところ、持ち帰って理事会全体で検討したい。個人の判断での即決は控えたい。今ご提案いただい
た内容を記録に残したうえ、2017年度の評議員会で議論いただくことにしたい。次年度からの変更を前提とし、
今年度はこのままとしたい。
○理 研究委員会では、一般会計から研究助成費として40万円、これを振り分けて使用している。研究大会・
セミナー・ワークショップは個別に参加費をいただいており、各々サブ収支を立てている。その全てにわたっ
て余剰金を研究委員会で保持していたのを、まとめて一般会計に戻すという処置を行うことになる。参加費は
一般会計には表れていないが、個別に収支を記録しているので、確認は可能である。
○議 それでは、2016年度一般会計予算案の収入は「雑収入」を10,000円に訂正し、備考欄の戻入金の記述を削
除。同じく支出は、「第3特会への繰出し」の備考を削除する。また、第2特会の支出の「次年度への繰越金」
を「予備費」に訂正。第3特会の収入の「前年度よりの繰越金」を削除、「一般会計より繰入れ」の備考を削除。
支出の「予備費」全体を削除、「次年度への繰越金」を「予備費」に訂正、「16年度決算」の項目全体を削除、
という提案があった。
○評 今回の変更と修正の作業の手順だが、変更・修正点は事務局で修正いただき、評議員にメールでお知らせ
いただけると思うが、一般会員にはどうするのか。
○理 『界』に掲載した内容の修正であるので、なるべく早い時期に『界』に修正内容を掲載したい。
また75周年記念事業の内容について、どういうものがふさわしいのか、ご要望・ご意見があればお知らせいただ
きたい。
《採決》
案件4は全員賛成、案件5は賛成17・反対2・保留1となった。いずれの案件も賛成多数により承認された。
○理 本日は様々な意見をいただき、大きな収穫を得た。今日のご意見をもとに、会計のより一層の改善、透明
性の確保を図りたい。今後ともご指導賜りたい。
(以上をもって議長解任)
《意見交換その他》
閉会時刻が迫っていたため、各ブロックから1名ずつ発言いただいた。以下は、要点のみを記した。
○評 今年度も九州ブロックセミナーの開催を予定している。また、JLAが熊本地震による図書館被害調査報告
(第1次)を公表した(当日コピーを配布)が、5/23〜25に第2次調査が実施された。後日、報告が公表される
予定である。(注:6/8公表済み)
○評島根県で障害者サービスをテーマに中国ブロックセミナーを開催する予定である。6/1瀬戸内市民図書館が
開館した。12月に高梁市がCCCによる指定管理で新館。翌年4月には玉野市が新館移転、TRCによる指定管理。
苦労が予想されるので注視してほしい。
○評 阿南市立図書館の正規司書が館長に昇格した。次は人材育成が課題。現在の職場(福祉課)で司書は何が
できるか、福祉の現場に沿ったシステムとは何かを考えている。問い合わせが殺到した時などは、フロアワー
クが得意な司書の本領を発揮できる。
○評 研究大会シンポジウムで障害者への合理的配慮について話せてありがたかった。日図研の合理的配慮は、
関係団体の中ではトップ水準である。ますます発展させていただきたい。
○評 図書館情報学の教育プログラムが議論になっており、学位の存立が懸念される状況がある。
○評 上尾市で図書館移転計画が持ち上がっており、今年2月の市長選で移転賛成派の市長が当選した。また、埼
玉県新座市と西東京市の図書館が県域を越えた相互利用協定を締結し、今年4月から開始された。
○評 震災から5年経ち、宮城県を中心に新館準備の動きがあるが、開館には至っていない。名取・気仙沼・南三
陸・陸前高田の各市で、司書の募集など建て直しに向けての動きがある。3/21に多賀城市立図書館が開館。CCCに
よる指定管理で注目を浴びている。
○評 滋賀県は、90年代によい図書館ができて、最近、館長になる職員が育ってきている。それをどう引き継ぐか
が課題。新館の建設計画が3館ある。職員採用は不明だが、募集があれば薦めていただきたい。
○評 指定管理について、関東地方の現況を報告する。
先頃総務省の調査が出たが、導入率をみると、栃木県が82%。2位鹿児島県の40%を大きく引き離している。東京
都は32%、23区は46.7%。近年は三多摩地域にも及んでいる。今年4月から青梅市図書館全10館がTRCによる指定
管理となった。全館指定管理というのは三多摩では初めてである。神奈川県海老名市では、中央館がCCC、有馬図
書館がTRC。TRCの4月末現在の受託館(業務委託を含む)は496館。このうち47%が関東地方に集中している。
付:北海道ブロック評議員から「北海道内市町村立図書館設置状況」「市町村立図書館(図書室等)の管理運営の
状況」の各資料が配布された。
                          (記録・文責 松井純子 事務局長・大阪芸術大学)