日本図書館研究会評議員会報告
- と き
- 2003年6月1日(日)午後1時半〜5時
- ところ
- 京大会館
- 議 題
- 0) 2003-2004年度役員選挙結果報告、通信評議員会結果報告、理事の役割分担
1) 2002年度事業報告
2) 2002年度決算報告
3) 2002年度監査報告
4) 2003年度事業計画案
5) 2003年度予算案
6) 意見交換
- 進 行
- 竹島昭雄(栗東市立図書館)
審議の概要
0) 2003-2004年役員選挙結果報告(高橋晴子選挙管理委員長)
『界』55巻1号掲載の通り。
意見
- 投票用紙の記入の仕方を変更したのが効果があり、以前よりも無効票が少なくなった。
1) 2002年度事業報告
「2002年度の会員の動態は,入会(個人59名, 団体6)、退会(個人54名, 団体13件)で,個人退会者54名のうち2002年度会費未納による除籍者は18名。3月末現在の個人会員数は992人、団体会員数は515団体。『界』定期購読は227件。なお参考までに2003年6月30日現在の個人会員数は1000名である。
質疑と意見
- 研究例会について参加者が少ないのではないか、また日図研の事務所を研究例会の場に使うのは、スペースからみても納得しがたい。
→発表者の希望もあって日図研の事務所でたしかに開催したが、この点については理事会でも問題にされ、今後は日図研事務所を会場に予定するような企画はしないことにしている。参加者が少ないことについては、例会の周知をはかるべく努力したい。また平日の夕刻という日程に無理があるかもしれない。
- 周知についてはホームページの活用を考えていただきたい。
→現在、ホームページの更新と維持について、体制を立て直して検討している。そのために渡邊隆弘理事を担当理事とし、事務局長とともに具体的な計画とシステムを考えることにしている。
- 「2002年度事業」に関して、研究例会の報告のところに「愛知研究例会」が、また「グループ活動とそれへの助成」の部分にも「愛知研究例会」が入っているが、これはどういうことか。
→愛知研究例会はいわゆる主題研究グループではなく、関西の研究例会のように、個人に発表の場を提供しようとするものである。一方、例会の運営自体に資金が必要なので、研究グループとして申請してもらって助成している。
- 新しく作られた入会パンフレットについて、広く配布してよいのか。
→いままでのパンフレットと違って値段がかかっているのは確かである。いろいろな集会で大量に一律に配布ということの是非はともかく、2年間で1,000部を用意している。30部、50部くらいだと問題はないので、事務局へ遠慮なく連絡して欲しい。
- 入会に関して、もっと魅力的で最新の情報を含んだホームページにすべきである。
→既述のように、この点は理事会として、具体的な対処を検討中である。
- 大会に関して、出張扱いとの関連でも、大会をもっと早く周知すべきである。
→大会については会場の確保との問題がけっこう大きく、会場の予約自体が6か月、あるいは3か月前でないとできないという場合が、公共施設の場合は多い。具体的なプログラムはともかく、時期と場所についてはかなり早期に決めるという方向もあるだろう。
- 大会の案内パンフレットを、各図書館などに配布することで日図研や『図書館界』を知ってもらうといった措置が必要ではないか。
→そうした取り組みがあってよいと思われるが、実施するについてはどこに送ると有効かなど地域の状況に即した評議員の方々からの具体的な協力も得たい。
- 投票用紙の記入の仕方を変更したのが効果があり、以前よりも無効票が少なくなった。
2) 2002年度決算報告
『界』55巻1号掲載の内容を承認。
3) 2002年度会計監査報告
『界』55巻1号掲載の内容を承認。
質疑と意見
- 国際図書館学セミナーに関連して、予稿集はどれくらいの部数を作成しているのか。
→通常の場合、セミナーの配付資料は150部程度である。今回の国際図書館学セミナーの場合、従来とことなり特別に350部作成した。残部はほとんどない。
- 図書館研究奨励賞基金について、利率が低くなっており、元金を食いつぶすという傾向が生じてくるが、この点について、何か対策を検討しているか。
→ご指摘のことは理解できるが、理事会としては今のところ特に対策を考えてはいない。
4) 2003年度事業計画案
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『界』55巻1号掲載の原案を決定。
5) 2003年度予算案
『界』55巻1号掲載の原案を決定。
質疑と意見
- ブロックセミナーについて、司書教諭と学校司書の協働をテーマに中国地方(鳥取)での開催を考えているので、取り上げて欲しい。
→現在の具体的な企画は、7月20日に東海ブロック(愛知県)、9月に九州ブロック(佐賀県)での開催が具体化している。予算の許す範囲で検討していきたい。
- 予算が許されるのなら、中国ブロックでの開催はこの場で決定ということになるのか、ブロック・セミナーの予算はどのようにたてているのか。
→予算として50万円をとっているが、これは具体的に実施が決定している事業への予算ではない。50万円の枠内で実施するということであり、今年度に入ってからの企画も受け付けている。なお、開催回数なども勘案するので、一律に申し込み順というわけではない。
- 第2特別会計予算(案)に、「利息が低下しており基金保全のため諸経費は一般会計から支出」となっているが。
→当初から諸経費(賞状作成、会議費など)は一般会計からだしてきた。「利息が低下しており」という文言については、来期の予算のときに検討するということで、了解願いたい。
6) 意見交換
- 日図研として若い人のリーダーシップを育てる必要がある。会員数、諸企画への参加が漸減している。職場自体が厳しく、忙しくなっているといっても、何ら解決にはならない。
- 研究団体だが、勉強したい人が勉強できる環境にない場合があり、そうした人を支援していく必要がある。
- 図書館員自体が力をつけられるような学習セミナーを企画してはどうか。
- 学校図書館をもっと取り上げるべきである。
- 会員を増やすためにも、現場に役立つ論文を多くする必要がある。
- 情報の迅速化のためにメーリングリストやメールマガジンなどの導入も考えられる。
- 社会人を含めて大学院生が激増している。そうした院生をきたえる場としての『図書館界』も考えてもらいたい。
- 『図書館界』の充実が何よりも必要である。
- 市町村合併の結果、会員減の状況が生まれてくるのではないか。
[その他]
- 市町村合併によって、さまざまな問題がでてくるので目が離せない。また合併によって、図書館設置率が形だけあがるといったこともある。
- 市町村合併が図書館の新改築につながった過去の例もあり、図書館に必ずしも悪い結果になるとはかぎらない。
- 学校図書館員は1人職場で孤立傾向にあり、公立図書館が学校図書館を実質的に指導するという場合、そうした指導が評価できる場合もある。
- 公立図書館は学校図書館をバックアップすべきだが、指導するのはよくない。
- 富山県小杉町では町立図書館に学校図書館の人たちが自由に使って活用できる場を設けている。
- 教育基本法の改正動向などは重要である。
- 学校などでは、開かれた学校がいわれる一方、実質的な規制が強まっているという現実がある。
出席者
- 《評議員》
- (北海道)森昌彦、渡辺重夫、(関東)小田光宏、山本順一、(北陸)参納哲郎(東海)小木曽真、酒井信、田中敦司、(近畿)井上靖代、佐藤毅彦、竹島昭雄、深井耀子、前川和子、矢野明子、脇坂さおり、(中国)田井郁久雄、西尾肇、(九州)種村エイ子、永利和則
出席 19人 委任状提出 5件 計 24人
[評議員定数 28名.成立要件 15名以上]
- 《理事長》
- 塩見昇
- 《事務局長》
- 川崎良孝
- 《理事》
- 飯田寿美、伊藤昭治、北克一、国松完二、寒川登、柴田正美、西村一夫、山本昭和、吉田憲一、渡辺信一、渡邊隆弘
- 《監事》
- 武内隆恭、 西田文男
- 《事務局》
- 遠藤真次郎、塩見富江