TOP > 研究グループ > 児童・YAサービス研究グループ / Last update: 2015.5.13
児童・ヤングアダルト図書館サービス研究グループ活動の目的は、これまでの児童書など資料研究に重点をおいた児童図書館活動研究ではなく、図書館サービスとしての活動研究にある。研究活動目的にはおおまかに以下のようなことをめざしている。日本における児童・YA図書館員養成のガイドラインの提言、さらに児童・YA図書館サービス活動のガイドラインの提言である。 日本の公立図書館における児童・YAに対する図書館サービス活動も不十分とはいえ、まったくの初期段階から成長期を経て拡充期にはいっているといえるだろう。そこで、現在の状況に至った経緯を確認すべく,グループとしては歴史的調査研究をまずおこなうこととした。占領期における子どもの本の贈りもの運動や戦後のCIE図書館の児童図書館サービス,博覧会と連動した児童図書館活動などを調査し,特に大阪地域での戦前・戦後の児童図書館活動史をまとめる。「子ども」をどうとらえるかといった社会学的・認知科学的・心理学的研究や、図書館資料である児童図書出版についての出版流通やその内容についての児童文学・児童文化面での多様な面での総合的な研究が必要である。そのなかで特に図書館という場において、子どもという利用者をどのように認識して、いかなる図書館活動をおこなってきたのか整理し、検証すべきである。本研究ではそういった検証をふまえ、これからの子どもへの図書館活動と活動担当者である司書をどう養成していくのかの方向を明らかにすることをめざしている。(2005.3.20現在)
*以下、簡略版。月例研究会の内容など、より詳細な報告を『図書館界』55(4), Nov., 2003, p. 220-221に掲載しています。
「児童サービス論」必修科目化にあたっての実態調査を実施し,その結果は「「児童サービス論」での司書養成に関する調査報告」として第42回研究大会で報告した。その内容については『図書館界』53(2),2001.7,p.118〜125.に掲載されている。「児童サービス論」が必修科目化したが,その教授内容についての実態調査をおこなうことによりガイドライン提言のための状況を把握するのが目的である。
2001年度にはアメリカにおける児童図書館員養成の実態を把握し,日本での養成ガイドライン提言の試案作成をテーマとし,第43回研究大会で報告した。内容については「児童・YA図書館員養成試案−アメリカの児童・YA図書館員養成を例にとって−」として『図書館界』54(2),2002.7,p.104〜109.に掲載されている。
2002年度には現場の児童・YA図書館サービス活動のガイドライン提言のため,児童・YA図書館サービス活動実態を把握することをテーマとした。現状調査については日本図書館協会が実施しているので,現在の状況に至った経緯を確認すべく,グループとしては歴史的調査研究をまずおこなうこととした。占領期における子どもの本の贈りもの運動や戦後のCIE図書館の児童図書館サービス,博覧会と連動した児童図書館活動などを調査し,現在の児童図書館活動,特に選書観への影響などを考察することとした。
2003年度は特に大阪地域での戦前・戦後の児童図書館活動史をまとめることをテーマとした。月例研究会では、大阪市立図書館の児童図書館活動、岸和田の戦前及び占領期の児童図書館活動、豊中の児童図書館活動などをとりあげている。
当グループではおおむね月1回の研究会を開いています。どなたでも自由に参加することができますのでぜひご参加ください。