TOP > 『図書館界』 > 69巻 > 5号 > / Last update: 2017.12.26
1890年以前の公立図書館は開架制に無関心あるいは否定的であった。図書館界が開架制を広範に討議し実践するには,力量を有する館長が大都市公立図書館で実践する必要があった。それを実現したのが,クリーヴランドとミネアポリスである。本稿は両図書館での開架制を館内平面図および年報を基礎資料として実態を解明するとともに,両館には開架制の思想と実践について,大きな相違があることを明らかにしている。
(かわさき よしたか 京都大学名誉教授)