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《論文抄録》
『図書館界』62巻4号 (Nov., 2010)

『中華民国よりの掠奪文化財総目録』に対する日本政府の主張

鞆谷 純一

 『中華民国よりの掠奪文化財総目録』は,中国側が調査した日清戦争以降の中国文化財の損失リストである。この目録には,日本軍などが,略奪したり破壊したりした文化財の名称,数量,当時の状況などが記載されている。占領期の日本政府は,目録の内容に反論し,むしろ文化財を保護したのだと主張していた。
 本研究は日中・太平洋戦争期の日本軍接収図書の研究の一環として,日本政府の主張を検証する。

(ともたに じゅんいち 大阪市立大学大学院創造都市研究科博士後期課程)