TOP > 『図書館界』 > 57巻 > 6号 > / Last update: 2006.5.3
1967年に誕生した美濃部都政はシビル・ミニマム論を基調とする東京都中期計画を都政運営の基本に据えた。一方,東京の図書館政策は60年代に検討された三つの図書館計画の実現が待たれていたが,知事が杉捷夫を都立日比谷図書館長に招聘したことを期に,図書館振興対策プロジェクトチームが結成され,「図書館政策の課題と対策」としてまとめられた。この政策は中期計画に盛り込まれ,区部と多摩地域で図書館建設が進み,わが国公共図書館発展の画期を築いた。
本稿は,このときの政策の形成過程と実施過程を考察したものである。
(まつお しょうじ 昭島市民図書館)