TOP > 『図書館界』 > 56巻 > 5号 > / Update: 2005.1.14
現在,日本もアメリカ合衆国(以下,アメリカとする)も財政難の折から人件費や資料費の削減が図書館界における大きな問題となっている。日本の公共図書館は公的財源に依存し,代替的な財源を求めるような活動に積極的に取り組んでいない。しかし,アメリカの図書館では館種を問わず,財政危機を乗り越えるため,非営利団体が従来行ってきた資金調達活動(ファンドレイジング)の手法にならい,さまざまなアイデアや手法を考案してきた。
本稿ではアメリカの公共図書館と大学図書館における具体的な事例をとりあげ,ファンドレイジングの手法と新たな傾向について概説する。
(ふくだ いくよ 北海学園大学)