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《論文抄録》
『図書館界』55巻4号 (November 2003)

学校図書館の検閲と生徒の知る権利
― チェルシー事件(1978年)の場合 ―

川崎 良孝

1977年にマサチューセッツ州ボストン市の近郊の町チェルシーで,教育委員会が学校図書館蔵書を除去した。それにたいして生徒,教師,図書館員,市民グループが,生徒や教員の修正第1条の権利を侵害していると提訴し,当該図書を図書館に戻すように訴えた。このチェルシー事件は1978年に判決が下され,原告勝訴となった。
本稿はこの事件の経過,判決を紹介するとともに,判決の意義を考察する。そして学校図書館蔵書をめぐる諸判決なかで,生徒の知る権利を正面から認めた最も積極的な判決と位置づける。

(かわさき よしたか 京都大学大学院教育学研究科)