TOP > 『図書館界』 > 55巻 > 1号 > / Update: 2004.1.3
国の施策に沿ってボランティア導入は促進され,増加の一途を辿っているが,それが却って学校図書館の充実を妨げるのではないかとの危惧がある。つまり,司書教諭とボランティアだけで学校図書館の機能が十分に発揮できるのか,ボランティアが入ったことで司書配置の道を閉ざすのではないか,といった心配である。実際にボランティア活動に関わっている人たちの中にもそうした懸念を抱いている人は多い。
本稿では,学校図書館の充実にとって,ボランティア導入がどんな影響を生み出すのか,問題点は何か,ボランティアの導入をどう考えるかなど,現場に視点を置いて考察するとともに,学校図書館に必要な「人」についても若干の意見を述べてみたい。