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《論文抄録》
『図書館界』54巻4号 (November 2002)

日本図書館協会と図書館問題研究会の職務区分表

日本の公共図書館における専門的職務と非専門的職務の分離の試み

大庭 一郎

日本図書館協会の「専門性の確立と強化を目指す研修事業検討ワーキンググループ」と図書館問題研究会の「職員問題委員会」は,1998年以降,相次いで職務区分表の作成に取り組み,2000年に3点の職務区分表が発表された。
本稿の目的は,公共図書館用の職務区分表(2点)を対象として,職務区分表の作成過程と概要,職務区分表における貸出業務の位置づけ,職務区分表の役割を明らかにすることである。
その結果,両団体の職務区分表作成への取り組みは評価できるが,専門的職務と非専門的職務の区分について,図書館界としての理論的・実践的な共通理解が十分得られていないこと,が明らかになった。