---

『図書館の権利宣言』と電子情報

−解説文『電子情報，サービス，ネットワークへのアクセス』 (1996年1月)を中心として−

川崎 良孝

1996年1月,アメリカ図書館協会は『図書館の権利宣言』の新解説文『電子情報, サービス,ネットワークへのアクセスを採択した。この解説文は特にインターネットでの情報提供に関して,アメリカ図書館協会の基本原則を示す文書である。
本稿はこの解説文作成の過程を説明するとともに，解説文の紹介をアメリカ図書館協会の考えに忠実に沿って説明した。あわせて連邦通信法をめぐる検閲論議と,アメリカ図書館協会の司法省に対する裁判を略述し，問題の広がりを簡単に示してみた。
この領域はこれからの日本の公立図書館でも課題になってくるであろうし,図書館の自由に関する多くの問題をはらんでいる。