TOP > 大会・研究会等 > 研究大会 > 2015年度 / Last update: 2016.1.29
日本図書館研究会 2015年度(第57回)研究大会を,下記により開催します。
例年どおり,1日目に個人研究発表とグループ研究発表を行い,2日目は「障害者差別解消法の施行と図書館」をテーマにシンポジウムを行います。多くの方が参加されることを期待します。
なお、ツイッターのハッシュタグは、#nal57とします。
2016年2月21日(日) |
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受付 | 9:30〜 |
開会挨拶(理事長 前田 章夫) | 10:00〜10:10 |
個人研究発表(発表15分・質疑5分) 司会:佐藤 毅彦,河西 聖子(研究委員) | |
1.中世期世界の図書館史再評価―イスラムの図書館― 原田 安啓(近大姫路大学) |
10:10〜10:30 |
2.総合的な学習の時間における学校図書館活用―教えるから学び合う学校へ― 大平 睦美(京都産業大学) |
10:30〜10:50 |
3.明治・大正期における中小規模図書館の管理形態とその変遷―愛知県津島市立図書館の事例を中心として― 園田 俊介(津島市立図書館) |
10:50〜11:10 |
4.公共図書館での高齢者サービス―瀬戸内市立図書館での試み― 嶋田 学(瀬戸内市立図書館準備室) |
11:10〜11:30 |
<休憩> | 11:30〜11:40 |
グループ研究発表(発表20分・質疑10分) | |
1.学校司書養成カリキュラムについての各科目の内容の検討(図書館学教育研究グループ) 岡田 大輔,頭師 康一郎 |
11:40〜12:10 |
2.学校図書館職員の職務内容及び養成・研修の内容について(学校図書館研究グループ) 狩野 ゆき |
12:10〜12:40 |
<昼食・休憩> | 12:40〜13:50 |
司会:渡邉 斉志,川ア 千加(研究委員) | |
3.YAサービスの現状―全国調査報告(2)―(児童・YA図書館サービス研究グループ) 平田 満子,中西 美季,日置 将之,井上 靖代 |
13:50〜14:20 |
4.転換期における「ひかり号」の検証 : 病院ボックスを中心に(オーラルヒストリー研究グループ) 石川 敬史,大岩 桂子,関 和美 |
14:20〜14:50 |
5.「情報組織化関連記事一覧」LOD化にみる新たな連携の可能性(情報組織化研究グループ) 横谷 弘美 |
14:50〜15:20 | <休 憩> | 15:20〜15:30 |
6.近来の日韓米図書館立法とその実効性に関する一検討(図書館サービス研究グループ) 鎌田 均,孫 誌衒,中村 恵信,石井 莉乃 |
15:30〜16:00 |
7.大学図書館と専門的職員―大学設置基準等の歴史的変遷―(筑波研究例会) 村上 孝弘,逸村 裕 |
16:00〜16:30 |
8.電子書籍をめぐるネットワーク情報の索引化―『日本十進分類法 新訂10版』による索引の付与とその限界―(「マルチメディアと図書館」研究グループ) 米谷優子、村上泰子、川瀬綾子、森美由紀、北克一 |
16:30〜17:00 |
その他 | |
図書館研究奨励賞(選考委員長 志保田 務) | 17:00〜 |
会務報告(事務局長 松井 純子) | |
交流会 | |
会場:京野菜ダイニングTawawa 二条店 | 17:40〜19:40 |
立命館大学朱雀キャンパス7F TEL 075-813-8310 |
2016年2月22日(月) |
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受付 | 9:00〜 |
テーマ設定の趣旨(研究委員長:前川 敦子) | 9:30〜 |
司会:村林 麻紀・南 亮一(研究委員) | |
基調報告 | |
立花 明彦(静岡県立大学短期大学部) 「障害者差別解消法・総論:法が目指す社会,求められる図書館の姿」 | 9:40〜10:30 |
報告 | |
藤澤 和子 (大和大学保健医療学部) 報告1「図書館における知的障害のある利用者への合理的配慮」 | 10:35〜11:15 |
野口 武悟(専修大学文学部) 報告2「学校図書館における合理的配慮の提供に向けて:課題と展望」 | 11:20〜12:00 |
<昼食・休憩> | 12:00〜13:00 |
岡室 公平(枚方市立津田図書館) 報告3「枚方市立図書館の障害者サービス−人と人との絆により支えられてきたサービスの軌跡−」 | 13:00〜13:40 |
松原 洋子(立命館大学大学院先端総合学術研究科) 報告4「大学図書館のアクセシビリティ:テキストデータ提供サービスを中心に」 | 13:45〜14:25 |
<休憩> | 14:25〜14:40 |
討議(途中休憩を含む) | |
立花 明彦・藤澤 和子・野口 武悟・岡室 公平・松原 洋子 コーディネータ:前田 章夫(日本図書館研究会理事長) |
14:00〜16:30 |
2016年4月から,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」が施行される。障害を理由とする不当な差別的取り扱いをすべての機関に禁止するとともに,国・自治体など公的機関に対して社会的障壁を取り除くための「合理的配慮」を義務化し,障害者に実質的な平等を保障していくことを目的とした法律である。図書館においても,障害のある利用者への実質的な平等の実現が求められる。
70年代初頭から一気に動き出した障害者サービスは,サービス実践の中から現在の障害者サービスの基礎をなす二つの重要な考え方を見出した。具体的には,@障害者サービスは「身体障害者へのサービス」ではなく,「図書館利用に障害のある人々へのサービス」であるという考え方,A「障害」は「障害者」にあるのではない,「図書館」にこそある,という考え方である。その後,その考えを基に障害者サービスは発展していくのだが,未だにサービスを実施していない館があるなど,十分とは言えない。加えて90年代以降の図書館が直面している財政危機・行政改革等の厳しい情勢は,障害者サービスにも影響を与えており,新しい展開を阻んでいる。
このような状況を打開するための追い風となり得る障害者差別解消法について知り,現場での先駆的な実践に学ぶ機会としたい。