TOP > 大会・研究会等 > 研究大会 > 2009年度 / Last update: 2010.2.11
設定した〆切は過ぎましたが、引き続きお申し込みをお受けしています。当日参加も可能ですが、今からでも事前お申し込みいただけると事務処理上助かります。
日本図書館研究会2009年度(第51回)研究大会を,下記により開催します。
例年どおり,一日目に個人発表とグループ研究発表を行い,二日目は「「図書館の自由に関する宣言」改訂から30年 : その今日的展開」をテーマにシンポジウムを行います。
確かな研究発表と多面的な議論で豊かな催しとなることを願っております。多くの方が参加されるよう期待します。
以下のことについて必要な場合は,その旨具体的にご記入ください。
2010年2月21日(日) |
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受付 | 10:00〜 |
開会挨拶(理事長 川崎良孝) | 10:30〜10:50 |
司会 :高鍬裕樹・川ア千加・村林麻紀・日置将之 | |
個人研究発表(発表15分・質疑5分) | |
「10代の子どもたちの読書発達のために脳機能画像法の成果を応用する一研究:「公文」による読書運動のレビュー」
沖田克夫(桃山学院大学大学院) | 10:50〜11:10 |
「《国立国会図書館レファレンス協同データベース》参加から5年を経ての現状と課題」 伊藤仁(埼玉県立久喜図書館) | 11:10〜11:30 |
グループ研究発表(発表20分・質疑10分) | |
「国立国会図書館電子図書館構想の変遷と課題」 「マルチメディア」と図書館研究グループ (村上泰子・杉本節子・北克一) | 11:35〜12:05 |
<昼食・休憩> | 12:05〜13:10 |
「司書養成課程科目において学校図書館はどう教えられているか」 学校図書館研究グループ(狩野ゆき・高木享子) | 13:10〜13:40 |
「<児童サービス論>教授内容の提案−テキスト分析を通じて」 児童・YA図書館サービス研究グループ(井上靖代) | 13:40〜14:10 |
「新カリキュラムおよびそれへの移行にあたっての課題」 図書館学教育研究グループ(佐藤毅彦) | 14:10〜14:40 |
<小休憩> | 14:40〜14:55 |
「RDA改訂に見るFRBRの具体化―新時代の目録規則を考える―」 情報組織化研究グループ(松井純子) | 14:55〜15:25 |
「大学図書館における学術機関リポジトリの発展と今後の課題」
大学図書館研究グループ(呑海沙織・土出郁子) | 15:25〜15:55 |
「著作権法改正と障害者サービスの展望」
図書館サービス研究グループ (常世田良・家禰淳一・立花明彦・北西英里) | 15:55〜16:25 |
その他報告等 | |
図書館研究奨励賞(担当理事 山本順一) | 16:30〜 |
会務報告(事務局長 西村一夫) | |
交流会(カフェレストラン「アマーク ド パラディ 寒梅館」同志社室町キャンパス寒梅館1階) | 17:30〜 |
2010年2月22日(月) |
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受付 | 9:00〜 |
テーマ設定の趣旨(研究委員長:志保田務) | 9:25〜9:35 |
司会:寒川登・前川敦子(研究委員) | |
発表 | |
山家篤夫(JLA図書館の自由委員会委員長,元東京都立日比谷図書館) 「「自由宣言」の現在」 | 9:40〜10:20 |
山口真也(沖縄国際大学) 「個人情報の保護と図書館の自由:学校図書館を中心に。公共図書館,大学図書館に及ぶ」 | 10:20〜11:00 |
<休憩> | |
佐々木央(共同通信編集委員) 「報道・表現者の目から見た「図書館の自由」」 | 11:10〜11:50 |
井上靖代(獨協大学) 「海外における図書館の自由をめぐる最近の動向」 | 11:50〜12:30 |
<昼食・休憩> | |
前田章夫(大阪府立中央図書館) 「図書館の自由と安全管理−利用者の「問題行動」を中心に」 | 13:30〜14:10 |
<休憩> | |
討議 コーディネーター 村岡和彦 (大阪市立中央図書館) | 14:20〜16:40 |
「図書館の自由に関する宣言」改訂(1979年)から30年。副文を採択して,一切の検閲を拒絶しプライバシー条項を加えたこの改訂版について,日図研では過去の大会,シンポジウム,特別研究例会において幾多検討してきた。ところがこの間,図書館内外の環境は著しく変化している。
図書館利用のために「自由」を守る図書館サービスにおいて,利用者行動が多様化している。またWeb,IT環境の進展があり,これにより図書館サービスの幅は広がる可能性があるが,同時に,プライバシー問題や,子どもたちへのネット利用規制を初めとする資料提供の自由に関して危惧が生じた。これらは「図書館の自由」の観点に立ち返って考えるべきだが,現場には非正規職員が半数を超え,自治体等公の機関以外による経営形態が見られる。いかに「図書館の自由」を守り,これをいかに深め拡げるか,むずかしい情勢となっている。ここに改めて「図書館の自由」を問う必要を覚える。このためシンポジウムでは,「図書館の自由」の理念と実例について,諸外国の事情等を交え検討する。
まず,山家篤夫氏には,「図書館の自由に関する宣言」についての概説と,国内における関係問題のご紹介をお願いする。「宣言」の意義とそれを守る図書館員の保護等についてもお考えをうかがいたい。
次に,山口真也氏には,個人情報保護制度と,それと図書館の自由の関わりについて,学校図書館に重点を置いた問題提起を求め,さらに公共図書館や大学図書館関係への言及を期待する。
また,佐々木央氏には,資料提供と関係を生ずる未成年者保護の問題,利用者情報の取材に関する図書館現場等における対応など,報道・表現の自由とプライバシーの関係を中心に「外部から見た図書館の自由」をお話いただきたいと考えている。
さらに,井上靖代氏には,米国愛国者法の影響,SNSなどwebサービスの動向等を含めて,海外における図書館の自由をめぐる最近の動向についてご提議と論究をお願いしたい。
最後に,前田章夫(当研究会研究委員)が,いわゆる「問題利用者」への対応など,「図書館の安全管理」に関し「図書館の自由」の観点から議論を提起し,現場で生じた関係事案に言及する。
コーディネーターは村岡和彦(当研究会研究委員)である。