TOP > 大会・研究会等 > 研究大会 > 2007年度 / Last update: 2008.2.14
当初設定の申込〆切は過ぎましたが、まだ参加可能です。当日受付もありますが、事前にご一報いただけると事務作業上助かります
2007年度日本図書館研究会研究大会を下記により開催いたします。
本年も例年どおり,第1日目に個人研究発表とグループ研究発表を行い、第2日目に『現今の教育法制の改変と図書館』をテーマとしてシンポジウムを行います。間近に迫ったこのことについてどのようにとらえることができるのか論議を深めたいと考えております。
本研究大会に、会員はもとより、多くの方が参加されますよう期待します。
2008年2月17日(日) |
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受付 | 9:30〜 |
開会・事務連絡(研究委員長 志保田務) | 10:00〜10:05 |
開会挨拶(理事長 川崎良孝) | 10:05〜10:15 |
司会:寒川 登・狩野ゆき(研究委員) | |
個人研究発表(報告15分・質疑5分) | |
1.「英国グロスターシャー公共図書館における視覚障害者への図書館サービスについての考察」
立花明彦(静岡県立大学短期大学部) | 10:15〜10:35 |
2.「中学生が求める学校図書館ニーズ:質問紙調査を通して」 松戸宏予(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科) | 10:35〜10:55 |
3.「アメリカにおける巡回文庫導入とその状況−19世紀後半を中心とした各州の女性クラブ(Women's Clubs)の取組みについて」 中山愛理(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科) | 10:55〜11:15 |
<休憩> | |
グループ研究発表(報告25分・質疑5分) | |
1.「学校現場のメディアの活用に関する図書館情報学的考察」 情報システム研究グループ(藤間真・平井尊士) | 11:25〜11:55 |
<昼食・休憩>(桃山学院高校図書館見学) | |
司会:藤間真・村林麻紀(研究委員) | |
2.「デジタル環境下におけるビジネス情報の配置と共有〜大阪府下の公立図書館等を事例として〜」 「マルチメディアと図書館」研究グループ(村上泰子・北克一) | 13:10〜13:40 |
3.「図書館目録の将来設計:主題検索機能の提供を中心に」 整理技術研究グループ(松井純子・河手太士) | 13:40〜14:10 |
4.「文庫と公共図書館の発展の関係について−大阪の事例」 児童・YA図書館サービス研究グループ (平田満子・井上靖代) | 14:10〜14:40 |
<休憩> | |
5.「司書養成制度の諸問題と今後の展望」 図書館学教育研究グループ(柴田正美) | 15:00〜15:30 |
6.「「図書館戦争シリーズ」の表現に関する図書館情報学的考察」
図書館奉仕研究グループ(志保田務・西岡清統) | 15:30〜16:00 |
7.「「感情労働」の視点から見た大学図書館業務の今日的課題」 大学図書館研究グループ (池田貴儀・呑海沙織) | 16:00〜16:30 |
その他報告等 | |
図書館研究奨励賞報告(選考委員長 柴田正美) | 16:30〜 |
会務報告(事務局長 西村一夫) | |
交流会 | 17:30〜 |
2008年2月18日(月) |
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テーマ設定の趣旨(研究委員長:志保田務) | 9:25〜9:35 |
司会:高鍬裕樹・木下みゆき(研究委員) | |
発表 | |
1.坂田 仰(日本女子大学准教授) | 9:40〜10:20 |
2.井上 英之(大阪音楽大学教授) | 10:20〜11:00 |
<休憩> | |
3.漢那 憲治(龍谷大学教授) | 11:10〜11:50 |
4.梅沢 幸平(前・滋賀県立図書館長) | 11:50〜12:30 |
<昼食・休憩> | |
5.永井 悦重(元・岡山市学校司書) | 13:30〜14:10 |
討議 | 14:20〜16:40 |
コーディネータ:山本 順一(筑波大学教授) |
図書館法が改正されます。前世紀末、地方分権一括法制定の下での「改正」から約10年、図書館関係者は、どのような改正を望むか意見を出し、策定される改正内容を検討しなければなりません。「大学における図書館に関する科目」の規定化などが中心とされています。専門職制度を確立する抜本的な改正がなるか、焦眉のところです。同法の改正はじめ、教育法制、教育制度の改変が図書館の今後にどのように影響するのか、このことを論議する、今はまさにその時です。博物館法の改正も進んでいます。
これら社会教育法の下の法律改正は、2006年の教育基本法の改正に連動したものです。本研究会では同年11月、図書館学セミナー「教育基本法と図書館」を開き、同改正案の検討、分析を行いました。今般は、改正内容そのものについて考察することになります。この改正においては「生涯学習の理念」を規定し、「図書館、博物館、公民館、その他の社会教育施設の設置」、「学習の機会及び情報の提供」などを追加しています。また、学校、家庭、地域の連携等の条項において、学習者への支援、学校や家庭教育への支援と連携を規定しました。そして「教育振興基本計画」を掲げ、地方公共団体は、国の教育振興基本計画を参考に「基本的な計画を定めるよう努めなければならない。」と規定しました。地域における教育振興計画は、大学をはじめ学校に繋がり、またその図書館に繋がりを持つでしょう。これらはまた「文字・活字文化振興法」、「子どもの読書活動の推進に関する法律」とも関係するでしょう。なお、学習指導要領の改訂も現実化しています。こうした流れのなかで、学校図書館に留意することも重要です。
文科省の2006年『社会教育調査』によると公共図書館職員総数は増加傾向にありますが、専任職員がその全体中に占める比率は前回調査(2003年)に比べ約10%減の状況です。この減少は毎年続いています。行政施策、制度の構造的変化が作用しているのでしょうか。大学図書館や学校図書館のおかれた環境にも多くの課題があります。こうした状況に対して、現今の法律改正がどのような影響をもたらすか、教育の制度や施策がどのように変わり、図書館にどう影響するのか、考察の機会としたいと考えます。
上記のテーマ提案を上回る、パネリスト、参会者による活発な議論を期待します。