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第44回(2002年度)研究大会プログラム

日本図書館研究会

日時・場所 / 第1日目プログラム / 第2日目プログラム
以下のタイムテーブル等は、開催案内時のものです。
日時:
2003年3月9日(日)〜10日(月)
会場:
兵庫県民会館パルテホール
神戸市中央区下山手通4−16−3

第1日目プログラム

2003年3月9日

受付9:30〜
開会挨拶(理事長 塩見昇)10:00〜
司会:村岡和彦、高鍬裕樹(研究委員)
個人研究発表(報告15分・質疑5分)
1.「視覚障害者にとっての点字図書館:変化しつつある環境の中で点字図書館の意味と位置付け」
   金智鉉(京都大学大学院教育学研究科)
10:10〜10:30
2.「米国におけるヤングアダルトサービスの発展:ニュージャージー州公共図書館ガイドラインを手掛かりに」
   村木美紀(大阪市立大学学術情報総合センター)
10:30〜10:50
グループ研究発表(報告25分・質疑5分)
1.「ネットワーク情報資源の組織化」
   整理技術研究グループ(堀池博巳,吉田暁史)
10:50〜11:20
2.「学術情報流通構造の論理モデル考察:電子情報を軸として」
   「マルチメディアと図書館」研究グループ(北克一、呑海沙織)
11:20〜11:50
    <昼食・休憩>11:50〜13:00
3.「公共図書館の評価ポイントの実践的検討」
   情報システム研究グループ(出澤茂)
13:00〜13:30
4.「インターネット時代の情報サービス:公共図書館員の役割」
   図書館奉仕研究グループ(前川和子)
13:30〜14:00
5.「ベストセラーは滅びやすいか?」
   読書調査研究グループ(村林麻紀,脇坂さおり)
14:00〜14:30
    <休憩>14:30〜14:50
6.「インフォメーション・パワーの教育現場における適用について」
   図書館学教育研究グループ(漢那憲治,平井むつみ,柳勝文)
14:50〜15:20
7.「中央図書館制度下の図書館統制について:長野県下伊那郡内の図書館に見る」
   オーラルヒストリー研究グループ(小黒浩司)
15:20〜15:50
その他報告等
図書館研究奨励賞報告(選考委員会委員長:伊藤昭治)16:00〜
会務報告(事務局長:川崎良孝)
交流会17:00〜19:00

第2日目プログラム

シンポジウム 「現代の委託(アウトソーシング)を考える」

2003年3月10日

テーマ設定の趣旨(研究委員長:西村一夫)10:00〜10:10
司会:村岡和彦、高鍬裕樹(研究委員)
パネリスト報告
1.「80年代,90年代そして現代の委託の本質は何か」
   山口源治郎(東京学芸大学)
10:10〜10:50
2.「公立図書館の委託拡大の状況をどう考えるか:東京23区の場合」
   西河内靖泰(荒川区立南千住図書館)
10:50〜11:30
3.「市民にとって委託とは何か」
   岩重敏子(人と本を紡ぐ会,箕面子ども文庫連絡会)
11:30〜12:10
    <昼食・休憩>12:10〜13:20
4.「PFIの調査研究を通じて委託を考える」
   高見茂(京都大学大学院教育学研究科)
13:20〜14:00
討議14:00〜16:30

シンポジウムの趣旨

1981年に京都市で,1986年には足立区でそれぞれ市や区の外郭団体である財団へ図書館業務が委託された。1990年代に入ると守口市,静岡市,仙台市,目黒区,調布市などで委託やその動きが見られ,京都市や足立区に見られた1980年代の委託とは様相を異にして,「インテリジェント化」や「生涯学習」といった,新しい施設イメージをまといながら登場し,「生涯学習施設」というカテゴリーの下に,各施設・機能の「統合化」をめざすところにそのねらいがあった。
そして2000年代に入ると,図書館活動に関わろうという住民の力を利用したもの(宮崎市立図書館のMCL〈ミヤザキ・シティ・ライブラリー〉や太田市立図書館の太田市図書館サポーターズなどのNPO),建設から運営までを民間に委託するもの(桑名市での図書館を含む複合施設をPFI方式で建設管理運営委託),そして人件費減らしのため図書館の窓口業務を民間委託(江東区立図書館や墨田区立図書館)などさまざまな形で委託が進行している。

1980年代,1990年代さらに2000年代と図書館の民間委託はその様相を異にしている。委託の流れを整理しながら,現代の委託の状況を明らかにし,その問題点について論議を深めたい。
4人の方の報告を通じて図書館における現代の委託(アウトソーシング)と向き合い,図書館サービスの発展のために,どのように委託をとらえるのか,今後どのように考えていくべきなのかについて皆さんとともに考えていきたいと思う。